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きつねとぶどう のお話


ぼくはお寺に併設している幼稚園に通ってました。
(あの頃はかわいい坊やだったんだよな~)


園長先生はそのお寺のご住職さんでして。
毎朝欠かさず、入り口の寺の門の前で「おはよぉうぅぅ!!」と園児を
迎えてくれ、相撲取ったり、話をしてくれたりと
子供心にすごい偉大な園長先生でした。
イメージ的には武蔵坊弁慶みたいな感じです。
体格がよかったのでね。


さて。


実はそのお寺さん、今や弊社の大事なお得意様でもありまして。
また社員教育の一環としていろんな分野の方々の講和をいただく会の中で
昨日、そのご住職(今は承継したので名誉住職ですが)を講師としてお呼びしました。


だいぶお年を取られてましたが、非常に懐かしかったですね。


ご住職は園長を兼任している間、
月に数度園児を集めて、講和をする習慣がありました。
30分から1時間ぐらい話すので、入園したばかりの3歳児などは最初はなかなか
じっと落ち着いて聞いてくれないと言っておりましたが
月を重ねると不思議とみんな耳を傾けるようになると笑っておられました。


”そうだったっけな~?”

と思いながら話を聞いていたんですけど(笑


「大人でも聞ける話をひとつさせてもらいます」と話を始めました。

それが「きつねとぶどう」という話です。

話を聞いているうちにいきなり思い出しました。
当時の事をね。もうすごい昔のことなのに。
懐かしかった。
あの話し方。
あぁ、そうだった。こうやって話を聞いていたな~ってね。
あの頃の自分に戻ったような感覚になりました。


ただ、「お話を聞く」というのは最近はもうないですよ。
ここでいうお話とは物語を聞くという意味ですよ。


なんですか!?この不思議な感覚。


園長先生は話がうまい。子供達が話を聞いて頭にイメージを膨らませられるように
話す癖がついているのかもしれませんね。

話を聞いていると
知らずにその情景が浮かぶんですよ。
きっと、会場の誰しもがそうだったんじゃないかなと思います。

一言で言えば「親の愛」というのが話から得られる教訓なんですが、

「親の愛とは深いものなのだよ、諸君!」

と露骨に言っている話ではなく、話を聞きながら頭で創造を膨らましながら
自然とその事を学んでいくという・・・・・・ね。



久しぶりに心に平安がおとずれちゃいました(笑



ぼくはつくづく幼少時代、いい人の所にいたんだなと思いましたね。

園長先生、長生きしてください。
by blue-rosso | 2006-04-15 16:05 | Marlboro吸いながら。。
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